あさぎベーススタジオ

もはやベース用エフェクターの備忘録

【レビュー】Y.O.S.ギター工房 Smoggy Overdrive

今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるY.O.S.Guitars&Basses Smoggy Overdrive(スモッギーオーバードライブ)です。

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主な仕様として

コントロール:VOLUME・TONE・GAIN

電源:DC9Vセンターマイナス

重量:330g

サイズ:W63mm x D116mm x H49mm

アナログエフェクター

9V電池内蔵可能

となっています。


公式サイト

Y.O.S.ギター工房 - 静岡のY.O.S.ギター工房 オーダーメイド・リペア・エフェクター等


使用してみた感想としましては、とりあえずコントロールを全て12時にして弾くだけで心地よい音になる優秀なペダルという評価がぴったりだと感じました。

味付けが薄いですが、サチュレーション感や上品さがあり鋭く抜けてきます。まとまりがありながら抑え込みすぎない感覚が絶妙です。

高域にFenderアンプらしさも感じられます。

また、煌びやかさが出てきて、太さも付与されDRIVEを上げていくとよりハリや艶、コンプ感も加わっていきます。

特殊な筐体の恩恵もあり繋ぐだけで音の変化を感じられます。ローが持ち上がりつつ高域が滑らかになります。

 

大きく音を変化させるというよりはギターやベース本来のサウンドをいかしつつ、この質感を付け加える形で使用するのがおすすめです。

レスポンスの良さやハイファイさがあり、スムースなドライブ感も合わさって生み出させるこの変化が苦手という方は少ないように思われます。

 

エフェクターだからといってミッドばかりにフォーカスを当てるのではなく、高域にも細心の注意が払われていることが分かります。

 

DRIVEの幅はクリーン、クランチからオーバードライブまでといったところです。基本的には歪み量は少なめです。歪むか歪まないかの範囲が非常に好印象です。

倍音が足され、いわゆるギラつきが感じられます。

歪ませても潰れすぎず、その使いやすさが人気の秘訣でしょうか。

また、トランスペアレント系なニュアンスも感じられます。

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Smoggy Overdriveはベースでもその効果を発揮します。

レンジが広く、ローがしっかり出つつも輪郭も出てくるため歪ませても芯がしっかりしています。

ギター用ペダルをベースで使用した際にありがちな音の重心が腰高になることもなくすっと馴染んでくれます。

ミッドが若干持ち上がりつつも高域、低域を損なうことはないため、ベースの美味しい帯域をいかしたゴリっとしたサウンドになります。

 

ローがすっきりし、タイトになりもっさり感が解消されます。これは単純なローカットというわけではなく、クリアになり音の芯から押し出されることでより効果的になったと表すのがいいかもしれません。

 

ギター用歪みペダルでありながら、BLENDやMIXといったコントロールがないにも関わらず、ここまでベースでも相性が良いのは驚異的です。

 

オーバードライブだけではなく、プリアンプやブースターとしてもおすすめできるエフェクターです。

 

キャラクターが似ていると言われているVEMURAM Jan Rayと比べてみると確かにセッティング次第では同じようなセッティングを出すことができました。

全体的な印象を比べてみるとJan RayよりもSmoggy Overdriveの方が扱いやすい印象を受けました。

Smoggy Overdriveは薄味というか無機質さが感じられます。

そのため他のペダルと合わせやすく、万能さでいうとこちらかなと思います。

どうしてもJan Ray自体は素直とはいえ比較すると個性が強く、単体でも十分な印象が出てきてしまいます。

高域の強さやロー辺りの質感が特に大きく関係しており、Jan Rayはあくまでもギター用ペダルという感じが強かったです。

Smoggy Overdriveがあまり歪まず、それに対してJan Rayが割と歪むということも関係していそうです。

 

また、特徴的な筐体はA5056アルミニウムという加工の難しい素材を使われています。

A5056アルミニウムのブロック材から削り出されたシャーシやノブは高級感の演出だけではなくノイズ軽減やバイパス音にも影響を与えています。

これらをHATAノブで機材好きに有名になった畑精密工業株式会社(HATA)が製造しています。

Smoggy Overdriveのクローンが出ているそうですが、この筐体でしか出せないサウンドがあるのではないでしょうか。

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こうした職人達の技術を合わせたこのペダルはギタリストにもベーシストにも試していただきたいです。