今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるIbanez TSV808です。
主な仕様として
コントロール:Overdrive・Tone・Level・Saturation・Bass・Diode clipping Selector
電源:DC9-18Vセンターマイナス
消費電流:9.5〜11mA
重量:480g
サイズ:W70mm x D125mm x H57mm
トゥルーバイパス
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、Ibanez TS808とVEMURAM Jan Rayのハイブリッドというコンセプト通り、両方の良いとこ取りがされています。なんといってもナチュラルさとレンジの広さが特徴的でした。
ピッキングにリニアに反応し、弱く弾くとJan Rayらしさが、強く弾くとTSらしさが感じられます。
一般的なTS系よりも低域とローミッドが出ていて、コンプ感が抑えられています。
Jan Rayサウンドで足りなかったミッドが加えられていると捉えることもできますし、TSに広いレンジを加えたと捉えることもでき、音が太く抜けてきます。
もちろんセッティングによってはJan Rayらしさ、TSらしさを濃くすることも可能です。
歪みの質はチューブスクリーマーとJan Rayのどちらも感じられるものになっていますが、ただTS808とJan Rayを直列に繋いで出る音とは異なっていることに驚かされました。
正直なところ、Tubescreamerのサウンドが欲しいなら本家かCULT TS808 1980 #1 Cloning mod、そしてこのTSV808をおすすめします。
VEMURAM Jan Rayと比較してみると、TSV808はレンジが狭まってしまいますがジャンレイの艶感や上品さを残しつつも低域やミドルが出てきます。
それに加えて、コンプ感も増しています。
端的にいってしまえば、TSのレンジを広げ、Jan Rayのコンプ感を強くしたもので、さらに踏み込むとJan Rayに中域を加えたというものです。
こういってしまうと凄く良いというわけでは無いと感じてしまいますが、絶妙なチューニングがされており、流石のVEMURAMとIbanezといったところでしょうか。
トリマーやDIPスイッチで歪みの質感を変化させることができ、細かい音作りが可能です。
ブースターからクランチ、オーバードライブならこのペダルはそうとう優秀な部類だと感じました。
ベースでもローが残ってくれるため、かけっぱなしで使えるポテンシャルの高さを感じ取れます。
トランスペアレント系オーバードライブの質感とよく出るローミッドが組み合わさってナチュラルなローゲインの歪みとして扱えます。
あくまでギターに最適なペダルではありますが試してみるのも良さそうです。
ブラス(真鍮)製筐体ということもあり所有欲が満たされます。
ちなみに私は見た目だけで購入を決めました!!!!!!
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