今回レビューするものはギター、ベース用キャビネットIRとなるBOSS IR-200 Amp & IR Cabinetです。
主な仕様として
コントロール:MENU・EXIT・MEMORY・AMP・CABINET・AMBIENCE・GAIN・LEVEL・BASS・MIDDLE・TREBLE
電源:DC9Vセンターマイナス
消費電流:335mA
重量:660g
サイズ:W101mm x D138mm x H63mm
デジタルエフェクター
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、たくさんのアンプを再現した音が手軽に入れられ、クリーンからハイゲインまでアンプの音ならなんでもこいといった印象を受けました。
実機を鳴らせない環境でアンプの音をできる限り再現したいという時に役立つアイテムです。
アンプやIRなど様々な組み合わせを試し自分だけの音作りをしたい方や、ギターもベースも自分で弾いて録音するような方におすすめできるエフェクターではないでしょうか。
IR-200は発売時期や機能を考えると後発で、Strymon iridiumを意識して作られているのは間違いありません。
そのため、iridiumと比較してみようと思います。
前提として両方とも素晴らしい製品であり、比べるなんて烏滸がましいですがどちらを買えばいいか悩んでしまう方のために書き記します。
先ずはIRに関してですが、両機ともサードパーティのものを入れられるため、もともと内蔵されているオリジナルの出来を比べる事はしません。
そうなると比較できる主な箇所はアンプキャビネットの性能となります。
お互いの音の特徴を一言で表すなら、iridiumはまさに本物です。
音が綺麗すぎてデジタルっぽいと言われればそれまでですが、かなり再現度が高く宅録などでこれさえあればすぐに決まってしまう感じとなっています。
歪ませる用途というよりはクリーンやクランチ特化のような印象ですので、歪んだ音が欲しいなら別途歪みエフェクターを導入しましょう。
一方でIR-200は、アンプを大音量で弾いた時のあの感覚だけが足りません。
使いやすい音ですがiridiumに比べるとアンプのクオリティはあと一歩足りず僅かに劣っていると感じました。
というのも確かに生々しい音を再現できてはいますが、いわゆるBOSSっぽさと言いますか、音がどこか遠くでなっているような印象はやはりあります。
ただ、歪ませた音も使えるものなのでそこは大きな差別化ができているのではないでしょうか。
また、気のせいかもしれませんがBOSSのマルチに入っているアンプシミュレーターよりも音がいい気がします。
好みもあると思いますが個人的にはiridiumの方が高音質で気に入っています。
ここまで聞くとiridiumを選ぶしかないと感じるかもしれませんが、IR-200が勝っている部分ももちろんあります。
IR-200には何とアンプモデルですがギター用だけではなくベース用もあります。(3タイプだけではありますが)
この時点でベーシストはiridiumではなく、このペダルを選ぶべきであることが分かります。
iridiumのベース用が発売されれば良いのですがそれはきっとあり得ません…
それを抜きにしても、ギターアンプだけでも数に差がありますし、キャビネットとIRも組み合わせるとその可能性は無限大です。
iridiumの音が気に入ったなら何も迷わずそれを買えばいいと思います。
ですが、少しでも妥協点や強く歪ませたいといった気持ちがあるなら、選択肢が多く多様性のあるIR-200を検討してみてください。
まとめると
iridiumは音の選択肢は少ないが、ひとつひとつのクオリティが高く、シンプルで使いやすい製品です。
ir-200はiridiumにアンプモデルの音質こそは劣るものの、ギター用だけではなくベース用も備えており、選択肢が多く拡張性にも優れているため様々なものを試したい、使い分けたい方向けにおすすめです。
どちらも価格は近く、大きな差はないので上記の違いで選ぶのが良さそうです。
(最近は円安のせいでIR-200の方が安くなってきました)
個人的にはギタリストならiridium、
ベーシストならIR-200を選べば幸せになれる気がします。
安定と信頼のBOSS、流石のクオリティです。
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