あさぎベーススタジオ

もはやベース用エフェクターの備忘録

【レビュー】Vivie OwlMighty Ver.2

今回レビューするものはベース用プリアンプとなるVivie OwlMighty Ver.2です。

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主な仕様として

コントロール:CleanLevel・DriveLevel・Gain・Blend・Color・Comp・Bass・Mid・Mid-Freq・Treble

電源:DC9Vセンターマイナス

消費電流:30mA

サイズ:W152mm x D125mm x H53mm

アナログエフェクター

9V電池内蔵可能

となっています。

 

公式サイト

Vivie – Vivieは、プロクオリティのペダルを提供するエフェクターブランドです。 エンジニアとギタリストの異なる視点から綿密に調整されたVivie製品は、プレイヤーの表現力を余す事無く引き出せるプロクオリティエフェクターとして完成されています。

 

使用してみた感想としましては、クリーンな音作りで重宝するという印象を受けました。基本的にはパキパキとした輪郭がくっきりしている音が特徴的なナチュラルなもので、その質感をコンプで整えられるという優れものです。他にも艶感と音の引き締まりも感じられました。

プリアンプということやコンプの性能から見てもあくまでも音作りの補正を目的としていることがわかります。補正ということでこのような軽い味付けがされるのはメリットと言えるのではないでしょうか。特に低域がタイトになることで他のエフェクターやアンプとの親和性も高くなってきます。

EQの効きも良く、各コントロールの幅も広く調整がしやすくなっています。ファジーな歪みや芯を残したままの歪み、スラップ向きのドンシャリサウンドなどその万能さは計り知れません。

ベースの音作りで重要なMidの質感もよく、プリアンプというよりはこれぞ本物の補正ペダルという感じがします。

Blendが付いていたり、EQでの足し算だけではなく引き算も考えられている本機は歪みさえ気に入れば買って間違いなしのペダルだと思います。

歪みは真空管アンプのような傾向にあるものではなく、若干ザラザラというかジャリジャリした鋭さもあり、バリバリしたブーミーさも感じられる派手なものとなっています。ColorやBlendで歪みの質感を調節はできるものの概ねギラつきやザラつきがあり、ベースソロやスラップなど目立たせたい時と特に相性が良さそうです。

より幅広く、オーバードライブとしても効果的なベース用歪みが欲しい方は同社のVivie Rhinotesをお試しください。

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爆発的に売れ、既に定番プリアンプとして定着していますがその理由がわかるような気がします。

 

Ver.1(旧型)からの変更点としては電源周りや 回路の見直しによりローノイズ化されました。  

他の方のレビューを見てみるとノイズが出ているというものも見られましたが私の環境では問題ありませんでした。

コンプが内蔵されていて、多少はノイズを持ち上げる可能性がありますので質が悪すぎないパワーサプライ、または電池での駆動をおすすめします。

また、コンプを左に振り切ることでコンプがかからなくなっています。

Ver.1では歪みの質感が独特で好みが分かれてしまうものでしたがVer.2では幅を持たせ、万人受けしやすいものに変更されました。IKUO氏や日向秀和(ひなっち)氏の歪みをイメージしたとどこかで聞いた気がします。

 

聞き慣れないノブとしてColorがありますが通常の歪みペダルのトーンに近く、歪みの質感を気変えることができ、時計回りに回していくごとに派手な音色になっていきます。

 

フットスイッチが2つありますが、右側がエフェクトオン/オフスイッチとなっています。

左側がドライブスイッチのオン/オフスイッチとなっていて、オフでクリーンチャンネル、オンでドライブチャンネルになります。

クリーンチャンネル時ではCleanLevelとCompが機能し、

ドライブチャンネル時ではDriveLevel、Gain、Blend、Colorが機能します。

EQに関してはどちらのチャンネル時でも機能します。

Bass、Mid、Trebleはセンターからブースト/カットが出来ます。

 

EQの周波数は公開されていないようですが
Bassは50Hz〜60Hz辺りだと感じました。この周波数はベースにおいてとても効果的であり、ベースらしさを感じることのできる帯域です。
Trebleは金属らしさを感じる一歩手前の周波数と言えるのではないでしょうか。一見耳に付きやすい帯域と思いますが、アンプを通すと輪郭を作るのにぴったりなものになっています。
MidはMid-Freqが付いているため幅広くなって選択することができます。

 

ナチュラルからある程度バコバコするまで調節できるコンプが付いているとはいえ、補正としての範囲内の性能ですので本格的なコンプでの音作りを求めるのならば同社からVivie FenneCompが出ているのでそちらをおすすめします。

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楽器屋にてピック付きの音作りについて書かれたフリーペーパーを配るなど楽器業界全体を盛り上げようという心意気が伝わってきます。

こういうブランドは応援したくなるのではないでしょうか。

また島村楽器とコラボした限定モデル、OwlMighty Spadilleも出ていて見た目がメタリックオレンジのグラデーションになっていたり、EQの幅やコンプの効きが違うと言われていますので弾き比べて見るのもいいかもしれません。

 

Vivieはいいぞ。

 

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