今回レビューするものはベース用コンプレッサーとなるSUMO STOMP SUMO COMPです。
主な仕様として
コントロール:THRESHOLD・RATIO・LEVEL・ATTACK・4/5サイドチェインEQ・RELEASE
電源:DC5V〜16Vセンタープラス、マイナス
消費電流:360mA
重量:242g
サイズ:W68mm x D112mm x H47mm
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、太さがあり密度が非常に濃く情報量の多さを感じます。
全体的にしっかり綺麗にかかってくれつつもローミッド辺りの美味しいところを出してくれます。
艶やコシを感じられ、若干の膨らみと同時に良いコンプの音が前に押し出されている感覚があります。
ベーシストが好む気持ちいいところを引き出してくれるInner Bamboo(インナーバンブー)らしさがあるこの音が気にいる方は多いのではないでしょうか。
これはクセがあるというわけではなく、あくまでナチュラルにかけてくれます。
それでいてコンプコンプし過ぎておらず、原音のニュアンスを無くすことはありません。
コンプに詳しくない方でも説明書に記載されている推奨セッティングを真似て踏むだけで良い音になります。
Inner Bamboo Bass Instruments Ultimate Comp II (U-II)のコストパフォーマンスの良さと小型化を図ったSUMO COMPですが、これだけの機能がついていてこのサイズでこの音質を兼ね備えているのは驚きです。
また、電源もDC5V〜16Vセンタープラス、マイナスと幅広くなっていることも扱いやすくなっています。モバイルバッテリーでも駆動させることができます。
外見も画像で見るより筐体の質感がよく、高級感さえあるため満足度の高いものになっています。
第一印象はU-IIよりも味付けが薄い感じがしました。
やはりニュアンスの反映やレンジの広さ、ローエンドや音圧感はU-IIの方が優っている気がしますがこちらの方が瑞々しい印象があります。
U-Ⅱと比べサイズがかなりコンパクトになり価格も抑えられているのにも関わらず、その性能はU-Ⅱに肉薄しているのは流石のクオリティと言えます。
U-Ⅱだと音が前に出すぎてしまう方はSUMO COMPがいいかもしれません。
比較すると薄味だと感じてしまうSUMO COMPですがしっかりと仕事をしてくれます。
コンパクトなペダルコンプならSUMO COMPの右に出るものはなさそうです。
とはいえ音質を求めるならやはりU-IIに軍配が上がります。
4/5サイドチェインEQはU-IIのSECQ(Side Chain High Pass Filter)を簡略化したもので、低音弦のコンプレッション量を切り替えることができます。
基本的には4弦ベースは4、
5弦ベースは5を使用するのが良さそうです。
筐体上部右の赤色LEDはコンプの効きに応じてより明るく光ります。
どれくらいかかっているのか目視で知ることができるのはありがたいです。
価格やサイズの違いだけではなく、似ているとはいえサウンドや役割の違いもあるため自分に適した方を探してみてください。
間違いなくSUMO COMPはペダルコンプの最適解の一つと言えます。
注意点として、アルミ削り出しケースに熱を逃がしているため筐体が熱くなります。
裏蓋と基板が伝導シートで繋がっているので無理に開けない方が良さそうです。