今回レビューするものはギター用オーバードライブ、ディストーションとなるVEMURAM Karenです。
主な仕様として
コントロール:Volume・Gain・Tone・Gain Width Trimmer
電源:DC9Vセンターマイナス
消費電流:6mA
重量:425g
サイズ:W70mm x D112mm x H50mm
アナログエフェクター
トゥルーバイパス
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
Vemuram Custom Pedals - Top Page
使用してみた感想としましては、ジューシーな芳醇さと骨太で粗めな歪みが印象的なペダルです。
このペダルは70~80年代のマーシャルJTM系のアンプサウンドをイメージ、再現しているためエッジが効きつつも倍音豊かなサウンドとなっています。
マーシャルアンプの耳馴染みの良いマーシャルの歪みが得られ、オーバードライブからディストーション辺りの歪み幅が手に入れられます。
何処となく若干暗めで重さのある音色です。
大まかな傾向としては俗にいうブリティッシュサウンドを想像していただくといいかもしれません。
なんといってもパワフルな歪みでローがかなり出てくるため、音が太くブーミーさが特徴的です。
そのため、音が篭ってしまうという印象を受ける方が多くいらっしゃいますがそれはこの辺りのイメージが強いせいでしょうか。
実際はそこまで篭ってはおらず、エッジがありつつレンジも広くとってあることで芯のある音色が実現されています。
音が広がりながらもグッとくる迫力に加えてローが付いて回るので一部にモコモコ感があるとはいえ、すっきりとしたVEMURAM製品らしさのある上品さがその辺りを上手くカバーしております。
このペダルを踏めば芯の細さとは無縁になるのではないでしょうか。
Gainを絞りきっても歪むため、グリーンブースターのような使い方は向いていません。
それに特段ノイズが少ないという訳ではありませんのである程度使える所は限られそうです。
同社のJanRayと比べても、万人にウケるというよりはこの音が刺さる人だけ使ってくれとメッセージが伝わってきそうなペダルです。
ベースでの使用ですが、ローがしっかり出てパワプルな歪みと聞くといけそうな気もしますが数あるペダルの中でベースにKarenをわざわざ選ぶ必要はないと判断しました。
大人しくギターで使うのが良さそうです。
そしてVEMURAM製品にありがちなトリマーですが、このペダルではGain Width TrimmerとなっておりGainの効きを変えてくれます。
これで歪み量を変化させることができますがそこまで大きくは変わらず、常に上限へ回しきった状態で使用する方が多いのではないでしょうか。
VEMURAMのペダルの中ではそこまで人気があるとはいえないKarenですが、使ってみると確かなクオリティに驚かされます。
それは設計のおかげなのかブラス筐体のおかげなのかは分かりませんが、マーシャル系の音が欲しくなった際にはぜひ試していただきたいペダルです。