今回レビューするものはベース用プリアンプ、オーバードライブとなるFREE THE TONE (フリーザトーン)BLACK VEHICLE BV-1V BASS OVERDRIVEです。
主な仕様として
コントロール:LEVEL・MIX・BASS・TREBLE・GAIN・POST BOOST・PRE BOOST
電源:DC9Vセンターマイナス
消費電流:200mA
重量:640g
サイズ:W124mm x D95mm x H51mm
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、真空管アンプのようなレンジの広さや歪みサウンドが得られ、そうした煌びやかさや音の伸びが特徴的です。
音質の良さは言うまでもなく良く、芯の強さがありながらも割と輪郭がくっきりしながらもバンドアンサンブルで馴染んでくるサウンドです。
ローゲインだけではなく強く歪ませても使える音になっています。
使い勝手のいいエフェクターで、音抜けや安定感を感じるどっしりした重心があり歪ませても音程感がしっかりしているのも好印象です。
ナチュラルなオーバードライブとなっていて、歪んでいてもクリアで濁りがないといったところでしょうか。
それによってハイファイさを感じますが、パキパキし過ぎてなく、ノイズが目立つわけではないのもありがたいです。
優等生すぎて逆に面白みがないと言ってしまえばそれまでですが、堅実に使えるエフェクターとなっています。
ベース用として新たに開発したHTS回路が使用されており、従来のものよりベースの響きをしっかりと感じます。
これはオフにした際も発動するのでバッファーのように音痩せを軽減することができます。
歪み幅はオーバードライブからディストーション辺りになっています。
EQが歪みに掛かり、プリアンプというよりは歪みに重みを置いている感じです。
右側のフットスイッチを踏んだ際にPOST BOOSTとPRE BOOSTが機能します。
POST BOOSTは音量を調整でき、
PRE BOOSTは歪み具合を調整できます。
なお、BOOSTスイッチである右側のフットスイッチはエフェクターがオンになっている際にしか使用できません。
これら使うことで異なった歪みのキャラクターを得ることができたり、クリーンブーストしたりなど多様な音作りや使い方ができます。
真鍮削り出しのノブや堅牢な筐体が合わさってズッシリとした重さがありますが、これらもサウンドに影響を与えていそうです。
王道なオーバードライブを中心に、飛び道具的な歪みまで対応しているこのペダルは、個性的と呼べるものではなく原音重視系ですが、確実にベーシストにハマるのではないでしょうか。
良い仕事をしてくれるいぶし銀なペダルです。