今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるVin-Antique Lab Pike Place Smoky Emerald '79 (PPSE 79)です。
主な仕様として
コントロール:Tone・Gain・vol.
電源:DC9Vセンターマイナス
消費電流:16mA
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、TSらしさがありながらも明るさや歯切れの良さなどが感じられ、倍音豊かなサウンドが特徴的です。
回路のベースはTube Screamerとなっていて、確かにTSの強調されるミドルや音抜けの良さを感じることができます。
それでいてワイドレンジで分離感が良く、明瞭でザラついた音で、ボリュームへの追従性などからはトランスペアレント感も滲み出ています。
高域がピーキーすぎることはありませんが、基本的にはジャキジャキした印象のある音で、レスポールよりはテレキャスに合いそうなペダルです。
オリジナルのTSよりもプレゼンスが強調されていて、ブライトさがあります。
そのためTSらしさはあるものの、TSという定義ドンピシャには当てはまらないかもしれません。
ブティック系TSとはまた違った系統のペダルですね。
歪み量はディストーション一歩手前くらいまでは歪み、深く歪ませると低音が出てくるように聴こえてきます。
実はこの機種、Ver.2が発売されました。
変更内容として値上げに伴いトーンに関わるコンデンサーがグレードアップやパーツの見直しがされたことで、高域の暴れ感が軽減され、音がマイルドになることで扱いやすくなりました。
ジャキジャキめの音が欲しい場合はVer.1を、より使いやすいものが欲しい場合はVer.2という棲み分けが出来るものになっています。
また、トーンの中心点がロー寄りになったのでベースで使うにはVer.2の方が良さそうです。
倍音がしっかり出てくれるとは言えVer.1だとベースで使うには少し難しそうですね…
そしてなんといっても約1万円という価格の安さが魅力的です。
この価格でこんなにいい音が出るなら無理に高いペダルを買わなくてもいいのではないでしょうか。
安いからといって、音に妥協は感じられません。