今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるEastern Music Device(EMD)PD-1です。
主な仕様として
コントロール:Gain・Tone・Volume・Add control
電源:DC9Vセンターマイナス
消費電流:5mA
重量:325g
サイズ:W70mm x D130mm x H55mm
トゥルーバイパス
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、系統としてはTS系らしさがありつつ、鳴り感や歪みのスムースさが特徴的でした。
TS系をさらにブラッシュアップしたようなイメージで、アンプの良さを最大限引き出せるようなペダルです。
ナチュラルなサウンドで、真空管アンプライクな歪みとサチュレーション、反応の良さやコンプ感が心地よいですね。
歪みの幅はローゲインからオーバードライブあたりと広くはありませんが、このペダルの美味しいところはゲインを抑えたところにあると感じましたので特段問題なさそうです。
そのためGAINコントロールを12時より右に回すことはないかもしれません。
オーバードライブというよりは、サチュレーターやブースター、プリアンプ的な使い方がおすすめです。
なんといっても倍音感が魅力的で、クリーンと歪みが混ざり合いながらそれぞれの良さを損なうことなく、倍音が包み込んでくれます。
シルキーでナチュラルなペダルだからこそ、自分の手元で表情に変化をつけやすいのがハマる理由でしょうか。
決して派手さはありませんが一度これを通した音を知ってしまうと手放せなくなるペダルです。
このペダルはギター用とはなっていますがベース用のオーバードライブとしても問題なく使えました。
元の機材の良さを活かすエフェクターということもあり、ベースのサチュレーターとして抜群にはまってくれるのではないでしょうか。
ほんの僅か腰高になりますが低域がスカスカになることもありませんので、ギターに比べるとベース用の歪みエフェクターは選択肢が少ない分、こうしたペダルの存在はありがたいですね。
ベースで使用した際はアンペグ、それもブルーラインのもののようなサウンドがします。
このPD-1はVer2.0も出ており、そちらは低音感が増しているとのことなのでベースだとそっちの方が良さそうです。
元ネタはSmoky Signal AudioのTubelessらしいですが、そちらはかなり高騰しているのでこういったペダルが発売されるのは非常に助かります。
コントロールは左から順にVOLUME、TONE、GAIN、そしてボディ側面のADD CONTです。
このペダルが持つドライブのキャラクターの素晴らしさはもちろんのこと、一番の目玉はなんと言ってもこのADD CONTではないでしょうか。
このコントロールを弄ることで倍音を弄ることができ、アンプやギターの質感を調整するのに役立ちます。
ピックアップやペダル、アンプとのマッチングを図ることが目的のつまみで、回すと音のキャラクターを変えることが可能です。
チューブレス本家ではAMC(Amp Matching Control)という名前で倍音の調整つまみがありましたのでやはりクローン元はチューブレスなのでしょう。
現在、本製品はパーツが手に入らなくなったということで生産終了となっています。
見た目の無骨さ通り、いい仕事をしてくれるペダルですので市場で見かけた際はぜひお試しください。
ギターでもベースでも活躍すること間違いありません。
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