今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるVIRTUES monicaです。
主な仕様として
コントロール:volume・tone・gain・Low Boostトリムコントロール
電源:DC9-18Vセンターマイナス
消費電流:6mA
重量:219g
サイズ:W61mm x D112mm x H41mm
トゥルーバイパス
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
Virtues-Handmade Effect Pedal-
使用してみた感想としましては、金属的な歪みの質感で厚みのあるミドルが特徴的なサウンドで、ボリュームへの追従性も良く、ローゲインにしてクランチあたりの歪み感で使うのが一番好まれるようなペダルだと感じました。
歪みの幅としてはクリーンからディストーション一歩手前までありますが、スウィートスポットはローゲイン。
鈴鳴り感とナチュラルなサチュレーション感からなる太さの両方が楽しめるかと思います。
分離感、艶があるジャキッとした綺麗な歪み、みんなお好きでしょう?
似ているエフェクターを強いて挙げるならばVEMURAM JanRay辺りでしょうか。
AssH氏のエフェクターボードにはVEMURAM製品が複数入っているので普通ならJanRayを選ぶと思うのですが、メインの歪みに本製品を使用していることからこだわりを感じます。
(最近だとJanRayもエフェクターボードに入っていることがありました)
比較してみたところ、違いといえばJanRayの方が上品で、monicaはミッドが出てくる印象で音圧があるため、ロックの場合はこちらの方が合う可能性もありそうですね。
このペダルはYOASOBIのサポートギタリストAssH氏が使用していることで有名になったのではないでしょうか。
ただ、同社から発売されたシグネイチャーペダルの「VIRTUES monica AssH Signature」もあり、彼のボードには現在こちらが入っている点はご注意ください。
そのシグネチャーペダルと通常版のmonicaの違いは下記の通りで、まとめると大きな変化はありませんがいわゆる上位モデルのような質感になった印象です。
トランスペアレント系のニュアンスが加わった感じですかね。
回路は結構変わっているみたいですが…
変化としてはヘッドルームが広がったことで、レンジも広がり、余裕と解像度が上がったサウンドに仕上がっています。
そのおかげかピッキングニュアンスもより反映されるようになり、分離感も増したことで手元の操作でできる選択肢が増えています。(メリットの反面、誤魔化しが効きにくくなってしまいますが…)
高域、そして低域もより出てくるようになっていますね。
もう一つの変化としてはゲイン量が減ったことでしょうか。
クリーンから軽めのクランチサウンド特化しているイメージで、僅かに歪ませてかけっぱなしで使うことを想定した狙いがあると思います。
てっきりJanRayよりも歪ませたいからこのペダルを選んだと考えていましたが、シグネチャーペダルでゲインを落としてくるとは…
シグネイチャーモデルとはなっていますが、ただのファンアイテムに留まらず、優秀なクリーン、クランチペダルが欲しい方全般におすすめできるエフェクターとなっています。
他エフェクターとの相性もいいため、すでに持っているペダルの組み合わせに気を遣わなくていいのがありがたいです。
もちろんファズとの親和性も高いため、VEMURAM Myriad Fuzzと合わせてAssH氏のサウンドを手に入れましょう!!!!!
筐体上部側面にはLow Boostトリムコントロールがあったので、これを活かしてベースで使えるか試してみたところ、ギター用歪みということもあり、低域が僅かに削れていましたが使用には耐えうるレベルでした。
とはいえ、わざわざベースでこのペダルを使う必要はないかなという印象を受けました。
ギターで使うのが良すぎるのでベーシストがこのペダルを取り合うのは自重しましょう()
VIRTUES monica AssH Signatureだとより深いローが出るため、そちらなら合う可能性ありますね…
秀逸なローゲインペダルは今まで世にたくさん出てきましたが、それらと肩を並べるほどいいペダルだと思います。
TimmyやJanRay、SmoggyにPD-1、そしてCHCl3など有名なペダルに引けをとらない出来なのでぜひお試しください。