今回レビューするものはギター用ファズとなるVIRTUES Landerです。
主な仕様として
コントロール:Volume・Pre Gain・Gain
電源:DC9Vセンターマイナス
サイズ:W61mm x D112mm x H46mm
トゥルーバイパス
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
Virtues-Handmade Effect Pedal-
使用してみた感想としましては、ローの押し出しと高域の鈴鳴り感を持ち合わせた温かみのある歪みが往年のファズフェイス系サウンドを感じさせ、その上で手軽に扱いやすくした古きと新しきが混ざったペダルという印象を受けました。
ファズフェイスライクなジューシーさや音の太さ、ボリュームへの追従性は言うまでもありません。
本製品はビルダーが所有しているNKT275を搭載した1968年製Dallas Arbiter Fuzz Faceを再現したペダルとなっています。
このエフェクターのすごいところは、コンパクトな筐体でDC駆動可能、そしてゲルマニウムファズの名機をシリコントランジスタで完全再現したという点でしょうか。
シリコントランジスタを核にしていることで温度に左右されず、安定して狙った音を出せるという強みがあります。
演奏前にペダルを暖める作業から解放されるのは扱いやすくて良いですよね()
再現とはいったものの、シリコンということで綺麗すぎるといった点や倍音がやや少ないという意見があります。
確かに高音に鋭さというかエンハンスはシリコンらしさを感じる場面もなくはないですが、枯れたサスティーンは納得のゲルマっぽい挙動を感じます。
総じて高い完成度を誇り、このトーンが好きな人は多い仕上がりになっているのではないでしょうか。
みんな大好きなファズサウンドです。
過激に歪ませるのはもちろん、手元のボリュームを絞ってクランチ気味で使うのがたまらなく心地いいですね〜
ファズに苦手意識がある方にもおすすめみたいな謳い文句が流れてきますが、それに関してはそんなことないと考えています。
オーバードライブのような弾き心地の良さがあるのでそういった感想もわかりますが、ファズ初心者はマフを買った方が幸せになれる気はします…
Pre Gainコントロールが優秀でどんなギターにも合わせやすいところに関していえばその通りだと思いますが。
一応私がベーシストということでベースに繋いでみましたが、低域が出るとは言えわざわざベースで使うことはないと思います。
実はこのペダル、あのCULTとコラボしており、限定でLander CULT Limited “iss.1”、Lander CULT Limited “iss.2”が発売されるなどポテンシャルの高い一台です。
上記のコラボ2台はすでに生産終了しているので今手に入れるなら通常版ですね。
コラボ品は試したことがありませんので比較はできませんが、通常版でも十分いい音だと思います。
希少なNOSパーツなどを使用せずにこのサウンドを組み上げたところからビルダーのセンスがビンビン感じます。
個人的には代わりの品が手に入らなくなるとボードに組み込みづらいので定期的に供給してくれる点はありがたいです。
プレイヤー向きの機材と言えますね。
高級感あふれる赤色筐体に秘めた伝説のサウンドをぜひお試しください。