今回レビューするものはギター、ベース用ブレンダーとなるUmbrella Company Fusion Blender(フュージョン・ブレンダー)です。
主な仕様として
コントロール:LEVEL×2・FILTER×2・LPF/HPFスイッチ×2・Solo chA/Bスイッチ・Phaseスイッチ
電源:DC9Vセンターマイナス
重量:290g
サイズ:W128mm x D73mm x H65mm
トゥルーバイパス
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、音作りの幅が大きく広がり、今までベースには不向きだったギター用ペダルでもベースで使えるようになってしまう魔法のブレンダーと言えます。
ギター用ペダルにありがちなベースで使うとロー感が損なわれてしまうという問題にも対処でき、そのペダルのニュアンスやキャラクターを活かしたままより良くしてシステムに組み込むことができます。
なんといっても音質が良く、オーディオレベルと言うのでしょうか。
レンジが広くノイズが少ないため、音の劣化が最小限で音痩せが気になりません。
しかも位相反転まで出来てしまうまさにハイエンドブレンダーです。
このペダルの特徴であるフィルター機能ですが、2つのチャンネルにローパス/ハイパスフィルターが付いており、特定の帯域のみを取り出してブレンドが可能なのが特にベーシスト向きです。
ただ原音をブレンドするだけではなく、周波数を調整することでより音が太く抜けやすく、芯がしっかり残りつつエフェクトが分かりやすくなります。
原音ブレンド、いわゆるクリーンミックスはもちろん、2台のペダルをパラレルミックスをすることができ、高域はこっちのペダルの良さを取り入れ、低域はもう1つのペダルの良さを取り入れるといったようなことができ、エフェクターとエフェクターを組み合わせることで新たな可能性を発見できるペダルです。
また、SEND / RETURNに何も繋がない場合は、内部で原音がMIXされ原音ブレンダーとしても使えます。
筐体内場にはインピーダンスとバイパスモードを変更することができるSend Z切替が備わっています。
歪みペダルとの相性を考えたバッファーが入っており、通常はハイインピーダンスとなっていますがローインピーダンスに変更することもできます。
ノーマルバイパスモードはchAとchBをブレンドして作り出したサウンドが1つのエフェクトとして扱われます。
フットスイッチではブレンド(chA+B) / Bypassを切り替えます。
このモードではトゥルーバイパスとなります。
バッファードバイパスモードはchAのみをフットスイッチでON/OFFし、chBは常に出力されます。
通常時の音はchBのみのサウンドで、ここぞというときにフットスイッチを踏んでブレンド(chA+B)したサウンドを得るという感じでしょうか。
LEVELは+6dBまでとなっており、だいたい2時あたりでユニティーレベルとなります。
FILTERはカットオフ周波数を可変し、60Hz から20kHzまでの連続可変となっています。
左に回し切ると60Hz、右に回し切ると20kHzとなり、12時で440Hzとなります。
LPFはカットオフ周波数より低い信号成分を抽出し、左に回し切ると0.3Hz~60Hz辺りの低域だけとなり、12時では0.3Hz~440Hz辺りの中高域を取り出すことができます。右に回し切ると0.3Hz~20kHzのフルレンジとなります。
フィルター機能を使いたくなかったり、フルレンジでブレンドしたい場合はLPFで時計回りに回し切るということを覚えておくと音作りがしやすいかもしれません。
HPFはカットオフ周波数より高いシグナルを抽出し、左に回し切ると60Hz~30kHzを通過させることができ、右に回し切ると20kHz~30kHzとなりシャリシャリした成分だけになります。
HPFで反時計回りに回し切った場合も帯域が広いとはいえ、ローエンドが若干失われてしまいます。
空間系ペダルなどを繋いでもいいですが、歪みや歪み付きのプリアンプを2台合わせてみることを試してみてください。
今まで満足いく基本の音が手軽に作れなかったベーシストの音作りの要となるかもしれません。
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