今回レビューするものはギター用オーバードライブとなるBarbarossa CHIMAERAです。
主な仕様として
コントロール:Level・Tone・Drive
電源:DC9Vセンターマイナス
重量:710g
サイズ:W110mm x D125mm x H55mm
アナログエフェクター
9V電池内蔵可能
となっています。
公式サイト
使用してみた感想としましては、TS系がベースの歪みで、音圧感やミッドがよく出るため突き抜けるかのような音でありながら、ピッキングへの追従性の良さと弦の鳴りが硬質なところからモダンなオーバードライブという印象を受けました。
このエフェクターブランド、BarbarossaでTS系と聞くとURANUSが思い浮かびますが、あちらが究極のTS系だとするとCHIMAERAは魔改造TS系といったところでしょうか。
いや、TS系ではないような…?()
まあ、トランスペアレント系とは違うアプローチで、手元で音の表情をコントロールすることを目的に作られたペダルのような気がしますね。
Driveを上げていけばかなり歪ませられますが、あまりつまみを上げるような使い方は向いていないかもしれません。
音抜けや太さ、そして速さを活かすために歪みを抑えめにしてメイン歪みにするのが個人的にはおすすめです。
真空管アンプライクの張りや歪み、音量をペダルサイズで得られるのがグッドです。
とはいえ、メインにしてはキャラクターが濃すぎる気がする新感覚のエフェクターなので使い所は悩むかもしれません…エフェクターというよりチューブアンプなのだろうか…
歪ませたとしても原音が崩れることはなく、レスポンスの速さからピッキングニュアンスがよく出てくれるためセッティングの幅は広いと思いますが。
力強さのある低域のキャラクターが主張してきますが、あくまで常識の範疇でしてアンプの個性も活かしてくれる塩梅です。
サウンド面にこだわるあまり、筐体をはじめとした随所に工夫が散りばめられています。
・航空機グレードの特殊アルミ合金を無垢から削りだしたオリジナルの筐体
→ノイズ低減を目指し、それぞれのパーツを独立したブロック(部屋)で区切った筐体構造
・Point-to-Point配線
・高音質パーツの使用
・クライオ処理
全てが音質にどのくらい有効化は定かではありませんが、こういったこだわりは嬉しいですよね。
これらは今では珍しくないものも多いですが、このペダルのリリース時ではあまり見受けられなかったものだと思われます。
バルバロッサのエフェクターといえば一番有名なのがGARGOYLE(ガーゴイル)ではないでしょうか。
凛として時雨のTK氏の使用で一気に知名度を上げた印象です。
ガーゴイルに関してはインスパイアしか触ったことがないため、いつか本家を手に入れてみたいですね。
他にも迫真機材部 HuGE GAGOGOGO(ガゴゴゴ)などのガーゴイルクローンもあるのでそちらも試したいところ。
音色的に
ブースターのウラヌス、
高域から中域に特徴のあるオーバードライブのキュマイラ、
中域から低域に特徴のあるディストーションのガーゴイル
といった棲み分けでしょうか。
回路のモールド目的か基板にアクセスする裏蓋には珍しいタイプのネジが使用されています。
あまり一般家庭にはないタイプのものですね。
電池収納部の方はいわゆる普通のプラスねじが使われているので、エフェクターとしての使用という面では特に問題ありません。
以前は同社のWIVERNを紹介しましたが、あちらがエントリーモデルなのに対してキュマイラはフラグシップモデルとでもいうべきでしょうか。
個人的にはガーゴイルの廉価版がWIVERNにあたるのかなという印象でしたのでキュマイラの廉価版もぜひ出してほしいですね。
写真でみるよりも実物はかっこいい見た目をしていますので所有欲の満たされ方も問題ないかと。
アルミ削り出し筐体&アルマイト処理はやっぱり素敵ですね。
高価なエフェクターですし、数も多くは出ていないと思いますので試せる機会は少ないと思いますが見かけた際はぜひ…
イシバシ楽器でBarbarossa CHIMAERAの価格を見る
イケベ楽器でBarbarossa CHIMAERAの価格を見る
メルカリでBarbarossa CHIMAERAの価格を見る