今回レビューするものはベース用オーバードライブ、プリアンプとなるDarkglass Electronics Microtubes B7K USAです。
主な仕様として
コントロール:BLEND・Grunt Switch(FAT・THIN・RAW)・LEVEL・Attack Switch(BOOST 1・OFF・BOOST 2)・DRIVE・LOW・LOW MID・HI MID・TREBLE
電源:DC9Vセンターマイナス
重量:380g
サイズ:W106mm x D115mm x H52mm
となっています。
公式サイト
現行のDarkglass Electronics Microtubes B7KはFINLAND期のものとなっておりますが、レビューするものは初期の頃に出回ったUSA期のものとなっています。
FINLAND期とUSA期を比較してみると音が違っていてUSA期のものの方がよく歪み、音が硬めではないでしょうか。とはいっても刺さりやすくなっているわけではなく、よく歪むとはいっても汚くならないものとなっていてFINLAND期とは全くの別物ではないかと錯覚してしまいます。
個人的にはFINLAND期よりもUSA期を買った方がいいと思うほどです。
FINLAND期よりもジャキジャキしているように感じるのは高域に多く歪みがかかっているのが原因でしょうか。荒いというか派手な印象も受けますがDjent向きとはいえ、それにしか使えない音というわけではありません。むしろ現行のB7Kに感じていた物足りなさが解消されつつもEQのツボが良くオールマイティに音作りができるため、USA期の人気さが伺えます。
とはいえその分ノイジーに感じ、FINLAND期よりも万能性という面ではやや低下してしまっていると感じる方もいるかもしれませんがUSA期の方が好みという方は少なくないでしょう。
レアリティもUSA期の方が高く、サウンドも印象的なので見かけたら試してみてください。
各EQに関しては
LOW:±12dB@100Hz
LOW MID :±12dB@1kHz
HI MID:±12dB@2.8kHz
Treble:±12dB@5kHz
となっており、全体的に音の重心が腰高なのがわかります。FINLAND期と変更点はありませんが、こんな周波数ですが内蔵されているB3Kの歪みとの相性が良く計算され尽くしていることを実感できます。
Grunt SwitchはFAT・THIN・RAWの三段階となっており、これはFINLAND期のものと同じ配置ですが、USA期はAttack SwitchはBOOST 1・OFF・BOOST 2となっていてFINLAND期ではFLAT・BOOST・CUTと表記が違っています。
BOOST1はもっとも高い周波数を強調することにより存在感を付与させ、BOOST2は高音を削り、暖かみのある音に変え、OFFはアタックをオフにし、TREBLEをフラットにすることから
BOOST1=BOOST
BOOST2=CUT
OFF= FLAT
という認識でいいのではないでしょうか。
もちろん同じ音というわけではありませんが、傾向としては似ているのではないでしょうか。
特にGrunt SwitchのFATはFINLAND期よりもロー感が増していてベースサウンドがより効果的になっています。
フットスイッチは現行とは違い、先端が丸いタイプのものとなっておりクリック感が少なくオンオフ時の切り替わりが体感しづらいものとなっています。
USA期にも数種類あり、BUILT IN THE USAとHANDMADE IN USAタイプ(現行とEQ配置が違う)が確認できました。
この2つの比較はFINLAND期とUSA期の比較ほどの変化はなく、あくまでUSA期同士は個体差レベルだと感じました。
USA期はFINLAND期よりは初期型と言えますが、USA期よりも更に初期ものがあるらしいのでそちらも試してみたいです…
このUSA期はPike Amplification VULCAN XLとサウンド傾向が似ていると噂されていますので実質廃番となっているB7K USAがなかなか手に入らない場合はそちらを試してみるのもいいかもしれません。
現在ではEQの周波数を変更できるようになったB7K V2が出ているのでそちらもおすすめです。
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