あさぎベーススタジオ

もはやベース用エフェクターの備忘録

【レビュー】JIRAUD Speed Master

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今回レビューするものはベース用バッファーとなるJIRAUD Speed Masterです。

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主な仕様として

アナログエフェクター

9V電池内蔵可能

となっています。


公式サイト

閉鎖済み

 

使用してみた感想としましては、バッファーとして求める機能を全て有しており音の詰まりが取れたかのようなレンジの広がりや立ち上がりの速さなど、派手さはありませんが確実にいい仕事をしてくれるペダルだという印象です。

 

いわゆる普通のバッファーと同じように、ローインピーダンスにして音痩せを解消することで音抜けをよくするものではありますが、ジラウドのバッファーは一味違います。

一味違うとは言ったものの、これは何か味付けを加えたり特定の周波数を削るといったことはせず、ベースの原音そのもののクオリティを上げて真っ直ぐ出力してくれるという意味です。

そのため、使用しているピックアップの特性があまりハイを拾ってくれないものだったりした場合、ハイ落ちの軽減などは十分な効果が得られない可能性もありますね…

初めから無い音を得るペダルではないということをご承知おきください。

 

 

このペダルは同社のピックアップやエフェクターに搭載されがちなJFDT-A(アクセラレーター)を筐体に抜き出したもので、フルディスクリートバッファーアンプによりインピーダンスを下げ、ノイズ軽減を図る機材です。

これを通すことでアクティブ化し上記のような効果を付与しているにも関わらず、パッシブのトーンが残っているという良いところ取りを実現した名機となっています。

 

 

ブランドの創設者である福田氏は独自のベース理論を展開しており、その「縦振動のタッチ」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか。

これはベース本来の太いサウンドを出すことができる奏法ですが、このエフェクターからもそういったニュアンスを感じることができます。

バッファーというと信号の劣化を軽減し、高域を元気にしてくれるイメージですが、このペダルは低域から高域まで音が伸びてきます。

実際にはブーストされているというよりは劣化が抑えられ、ベースのニュアンスがそのまま反映されることでこう感じるのではないかと思われます。

パッシブベースの自然なトーンや太さを取り戻しつつ、他のエフェクターを繋いだ時のノリも良くなるSpeed Master、マストバイ。

 

フェンダータイプのパッシブジャズベを持っている際に、エフェクターボードの先頭に置いて使いたくなりますね。

 

 

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このブランド、ジラウドはすでに無くなってしまったため、機材を手に入れるには中古しか選択肢がありません。

ただ、Fumi SoundというブランドではJIRAUDの流れを汲んだエフェクターを出しているそうなので中古市場に出回るのが待てないという方は、Fumi SoundのA/B BOXSTERを検討してみてはいかがでしょうか。

 

今回紹介したペダルはハンドメイドのため、数量自体も多く出回ってないと推測されますので見かけた際はぜひお試しいただき、福田イズムを感じてください。

 

 

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